U-mobileMAX 20~30GB大容量プランのベスト・コスパはこれだ!
今回は、MVNO各社の20~30GBクラスの大容量プランに焦点を当ててみます。話題の5時間プラン(NUROモバイル)も含め、最もコストパフォーマンスの高い大容量プランを探してみたいと思います。
MVNOに対する認知が広まるにつれて、当初は「節約」一辺倒だった利用の仕方にも徐々に変化が現れています。
大手キャリの割高な料金を嫌ってMVNOへの乗換えを考える場合、如何に料金負担を減らすかが重要という事で、如何に料金設定がお得な小容量プランを探すか…がMVNO利用の標準パターンだったように思います。
しかし、徐々にそうした「節約系」のユーザーばかりでなく、「大容量を安く使える事」にMVNOの価値を見出すユーザーが現れ、MVNO側もそうしたニーズに応えるプランを拡充している昨今です。
今回は、各社から提供されている大容量プランの中で、コストパフォーマンスに秀でたお勧めMVNO/プランを探してみたいと思います。
===目 次===
1.各社大容量プランを比較
2.mineo
3.DMMmobile
4.exciteモバイル
5.楽天モバイル
6.OCNモバイルONE
7.BIGLOBE
8.IIJmio
9.U-mobile MAX
10.NUROmobile
11.大容量プラン ベストコスパは?
スポンサーリンク
各社大容量プランを比較
月間のデータ容量が20~30GB程度の、いわゆる大容量プランを一覧表にして比較してみます。
\ | 回線 | 20GB | 25GB | 30GB | 31GB超 | 通話+ |
mineo | D | 3,980円 | 5,900円 | 700円 | ||
A | 3,980円 | 5,900円 | 700円 | |||
DMMmobile | D | 3,980円 | 700円 | |||
exciteモバイル | D | 3,980円 | 5,980円 | 700円 | ||
楽天モバイル | D | 4,050円 | 5,450円 | 700円 | ||
OCNモバイルONE | D | 4,150円 | 6,050円 | 700円 | ||
BIGLOBE | D | 4,500円 | 6,750円 | 700円 | ||
IIJmio | D | 4,000円 23GB |
4,620円 26GB |
5,660円 30GB |
5,900円 33GB |
700円 |
A | 4,000円 23GB |
4,620円 26GB |
5,660円 30GB |
5,900円 33GB |
700円 | |
U-mobile | D | 2,380円 | 500円 | |||
NUROモバイル | D | 2,500円 5時間 |
700円 |
各社の料金表から、20GB/25GB/30GBの料金をピックアップして一覧表にしました。
さらに、データ量が異なるMVNOがあり、単純に比較できない事から、データ容量と料金を換算して1GB当たりのコストを算出してみます。
\ | 20GB | 25GB | 30GB | 31GB超 |
mineo | 199円 | 197円 | ||
DMMmobile | 199円 | |||
exciteモバイル | 199円 | 199円 | 199円 | |
楽天モバイル | 202円 | 182円 | ||
OCNモバイルONE | 208円 | 202円 | ||
BIGLOBE | 225円 | 225円 | ||
IIJmio | 173円 | 178円 | 189円 | 179円 |
U-mobile | 95円 |
■mineo
人気の定番MVNOであるmineoですが、大容量プランは、「20GB」「30GB」プランを提供しています。
料金は、3,980円(20GB)/5,900円(30GB)と、標準的な料金になっています。
mineoはドコモ回線を使用したDプラン、au回線を使用したAプランがありますが、いずれでも料金差はありません。
1GB辺りのコストとしては、197~199円で200円/1GBを辛うじて下回る金額となっています。
料金が標準的でも、回線自体の使い勝手が悪くては意味がありませんが、mineoは人気のMVNOで、ユーザーの声によく耳を傾けると評判ですので、居心地の良さは他を寄せ付けない強みがありますが、反面、人気ゆえのユーザー数増加による通信速度の低下は懸念される処です。
実際に利用していても、昼12時台と、夕方18時台、夜間21時台あたりに速度低下のピークが来て、1Mbpsを割り込むことが日々続きます。
ただ、速度低下はMVNOの宿命と考えると、いつまでもダラダラ速度低下を引きずらず、早めに回復するのはmineoの美点だと言えます。
■DMM mobile
DMMはかつては「業界最安値」を謳う格安料金のMVNOでしたが、どちらかと言うと少量プランに安さの特徴が出る傾向にあり、大容量プランでは目立って安いという程ではありません。
容量自体も、最大20GBで、それ以上のプランは用意されておらず、やはり少量プラン重視の傾向があるようです。
1GB当たりのコストも、199円と標準的です。
DMMmobileのMVNEは、IIJなので通信品質には定評があり、本家IIJmioと非常に似た特性を持っています。
同じ人気MVNOとしてmineoと比較すると、昼12時台/夕方18時台/夜間21時台に低下ピークが来るのは同じですが、夕方から夜間にかけて若干強いようで、mineoよりも少しだけ早い計測値を出すことが多いですが、回復に関してはmineoが早い印象です。
■exciteモバイル
exciteモバイルも、3,980円/20GBと、20GBで月額料金が4,000円を下回るMVNOです(30GBは5,980円)。
1GB当たりのコストは、20/30GBともに200円を下回っています。
通信速度や品質は、残念ながら私自身は利用した事がないので、体験的にはお話しできませんが、ネット上の評価は高くもなく、低くもない…といった感じのようです。
基本的に、ドコモ回線を使用したMVNOはどこも昼/夕/夜の速度低下は避けがたいものですので、その辺を「致し方ない」と捉えるか、「速度低下はダメ」と受け取るかで、評価は違ってくると思います。
昼でも夜でも、ある程度の実用的な速度を求めたい私的には、ドコモ回線MVNOにはあまり食指が動きません^^;
■楽天モバイル
楽天モバイルの料金は、20GBで4,000円をわずかに超える金額ですが標準的なものです。
30GBの料金は5,480円と、上記「mineo」「exciteモバイル」を下回ります。
1GB辺りのコストを見ても、20GBが200円超なにに対し、30GBでは182円と若干リーズナブルな設定になっています。
楽天モバイルは非常に人気が高いMVNOですが、他のドコモ回線MVNOと同様に、朝/昼/夕/夜に低速化を起こします。
料金に応じて楽天ポイントが貯まる等のメリットもありますが、通信品質で言えばあまりお勧めとは言えないかもしれません。
■OCNモバイルONE
OCNモバイルONEの大容量プランの料金は、20GB=4,150円/30GB=6,050円で、少し高めの標準といった水準でしょうか。
1GB当たりのコストでも、20/30GBとも200円を少し超える金額に設定されており、僅かな差ですが、少し割高感があるかもしれません。
OCNモバイルONEを運営する、NTTコミュニケーションズは、ドコモ最速と言われる「LINEモバイル」のMVNEとして名を上げましたが、自前MVNOのOCNモバイルONEでは際立った特徴は出せていないかもしれません。
通信速度では、朝/昼/夕~夜に低下するのはドコモMVNOの常ですが、特に夜間には低下した速度が、かなり遅い時間になってからでないと復旧しないのが気になります。
■BIGLOBE
BIGLOBEの大容量プランは、20GB=4,500円/30GB=6,750円と少々割高です。
1GB当たりのコストでも、いずれの容量でも225円と、今回比較したMVNOの中で最も割高になっています。
通信速度でも、結果はあまり芳しくなく、朝/昼/夕~夜の定価は避けられないにしても、低下している時間が長いのが気になります。
特に容量を大きく消費する夜間が夕方~深夜までずっと遅めなのは、大容量プランをチョイスするのに躊躇しそうです。
■IIJmio
IIJmioの大容量プランは他社と少し考え方が違うので、ぴったり20GB/30GBのプランはありません。
IIJmioでは、元のプラン(3/6/10GBの3タイプ)に、大容量をオプション(20/30GB)で追加し、容量は合算した容量となります。
例えば、3GBプランに20GBのオプションを付ければ23GBになり、6GBプランに30GBのオプションを付ければ36GBになるといった具合です。
このため、コスト算出の際の分母(容量)が多いため、1GB当たりのコストも低くなる傾向で、170~180円程度と割安感を感じます。
IIJmioはmineoと並んでユーザー満足度の高いMVNOとして有名ですが、それでも朝/昼/夕~夜の速度低下が免れません。
ただ、その中でも夕~夜の速度は低下しつつも、他社ドコモ回線MVNOより若干速めの速度を維持できているようです。
低下した速度の回復はmineoの方が良好なようですが、技術的な信頼感も手伝って、IIJmioのお勧め度は決して低くありません。
■U-mobile MAX
U-mobileが提供する大容量25GBのみのプランで、料金設定がかなりリーズナブルです。
容量は、20GBと30GBのちょうど中間の25GB単一で、料金はデータ専用で2,380円と安い設定です。
通話(電話)機能の付加料金も、他社が全て700円であるのに対して、U-mobileMAXでは500円と、通話SIMとしての料金は2,880 円でさらに割安となります。
25GB容量で、通話付きプランで月額2,880円はダントツの安さです。
1GB辺りのコストでも、95.2円と唯一100円を切るスゴいパフォーマンスを見せています。
気になる通信品質も、一時は悪い評価が集まりましたが、無制限プランを集中的に使うユーザーを細かく制御した結果、全体として速度は回復傾向にあり、私の実感でも十分に実用性のあるSIMだと感じます。
朝/昼/夕~夜の速度低下のないドコモSIMはありませんが、問題なのは、落ちた速度が実用性を失う領域まで落ちるのか、そして、落ちた速度の回復の速い/遅いが使い勝手の印象を決めるのではないかと思っていますが、このSIMは比較的、回復が速い方ではないかという印象です。
「かけ放題」等の通話定額サービスの提供がない(半額通話はあり)のが気になりますが、「G-Call」を利用する事で解消できるので特に大きな問題ではありません。
G-Callは、どこMVNOにも属さない独立系の半額通話サービスで、「5分かけ放題」サービスも提供しています。
参考記事:今オススメの通話サービスはコレ!~通話料節約にG-Call
■NUROmobile
ニューロモバイルの場合はちょっと特殊で、20GBや30GBといった容量による区切りは10GBまでで、それ以上は、この春に新たに登場した「5時間プラン」が担うようになっています。
5時間プランは、1日最大5時間までならデータ容量に関係なく、高速通信を利用できる…と言うもので、1日の各自単体での利用時間を合算して5時間までなら使い放題とした画期的なプランです。
ですから、コストパフォーマンスで言えば、全く別次元のコストになってしまいます^^;
5時間プランの料金は2,500円/月ですが、容量が無制限なので、極端な事を言えば月間100GB使えば1GB当たり25円ですし、200GB使えば12.5円という事になり、1GB当たりのコストを算出する意味はありません^^;
ただ問題なのは通信速度で、この5時間プランを出す前からNUROモバイルの速度に関しては芳しい評価を聞きませんし、私自身もお試し利用中ですが、実体験として、あまり使えるSIMのイメージがありません。
私がチェックしている通信速度では、NUROがアピールしている程には快適に無制限の動画視聴などは無理ではないかな?と思います。
日ごろ、良く書く「通信速度が遅ければどんなプランも絵に描いた餅」とは、まさにこの事です(笑)。
以下は、参考事例のために計測したNUROモバイルのデータです。
何回かの計測を行いましたが、下り速度は全て1Mbpsを下回っており、肝心の動画再生において、昼/夕/夜、全ての時間帯でタイムアウトとなってしまいました。
こんな速度では、せっかくの5時間使い放題が生かされるとは思えませんよね^^;
筆者註)
文中の速度に関する記述は、私自身が契約しているSIMに関しては実測値と、速度計測サービス「SIMW」の計測値を参考にしています。
スポンサーリンク
大容量プラン ベストコスパは?
どれだけの大容量をいくらで使えるのか…という意味だけの、コスパ(コストパフォーマンス)であれば、NUROモバイルの「5時間プラン」がダントツだと思います。
しかし、事例の計測値でも分かるように、せっかくの5時間以内使い放題のプラン内容が生かせる速度が出ていないので、私としては、ベスト・コスパに選ぶわけにはゆきません。
昼12時台に3回、夕方から夜間にかけて4回、計7回計測して全てで下り0.3~0.4Mbps程度では、動画どころかWEB閲覧にも支障を来す懸念があるため、残念ながらNUROモバイルはベストコスパとは言えないのではないかと思います。
そんな訳で、以下が当ブログの「大容量プラン」ベスト・コスパSIMです。
■第1位:U-mobileMAX
コスト・パフォーマンスの上で抜群の数値を叩き出している、「U-mobileMAX」をベストコスパにしたいと思います。
やはり、1GB当たりのコストが100円未満と言うのは、かなりのインパクトがあります。
肝心の通信速度でも、実用性のある速度を維持しています。
\ | PIN | 下り | 上り | 動画 | WEB |
12時台 | 111ms | 0.43Mbps | 1.36Mbps | 20.70s | 6.87s |
18時台 | 102ms | 3.67Mbps | 0.71Mbps | 6.04s | 8.31s |
20時台 | 65ms | 13.69Mbps | 4.67Mbps | 1.84s | 3.49s |
21時台 | 57ms | 3.78Mbps | 0.97Mbps | 17.84s | 9.13s |
22時台 | 79ms | 10.75Mbps | 2.79Mbps | 1.85s | 4.86s |
速度の計測値で見ると、昼12時台には「0.47Mbps」と1Mbpsを下回る速度ですが、注目すべきは動画のストリーミング再生は、中断せずに最後まで視聴でき、WEB閲覧もストレスなく表示できている事です。
前述のNUROモバイルと比べると違いがよく分かりますが、計測した全ての時間帯で動画ストリーミングやWEB閲覧で実用性を維持できていることは非常に重要です。
U-mobileも少し前までは遅いSIMの代表のように言われていましたが、集中利用の制限を強化することで、通信速度をかなり改善している事はあまり注目されていません。 U-mobileMAXの紹介ページには以下の記述があります。
『他のお客様のご利用に影響を与えるような短期間での大容量データの送受信は、公平なサービス提供のため、一時的に通信速度の制限を行うことがあります。』
U-mobileではこの制限の具体的な数値を公表していないため、どれだけ使うと制限されのか…等が明確ではないのですが、そうした規制を行う事で、一部のユーザーによるトラフィックの占有を回避し、通信速度を少しずつ回復してきた結果が上記の計測値ではないかと思います。
特に動画再生に関しては粘り強い印象があり、速度項目の計測ではあまり芳しくない数値が出ても、実際に動画視聴で使ってみると大きな支障がなく実用的なSIMである印象を持ちました。
運営会社の「U-Next」で動画配信サービスを提供しているので、動画性能にはこだわっている…なんて事なんでしょうか^^
動画再生の強さに加えて、1GB当たり95.2円という料金設定は、段違いの割安感がありますので、現時点での大容量プランのベストコスパはU-mobileMAXという事にしたいと思います。
■第2位:IIJmio
次点には「IIJmio」を選びたいと思います。
朝夕の通勤/通学時、昼12時台と、夜間に通信速度の不安がありますが、これはもうドコモ回線SIMの宿命として「そういうもの」と受け入れざるを得ないのかもしれません。
後は、低下した速度が素早く回復するかがカギ…という見方をすると、回復が早めのIIJmioを次点といたします。
大容量の料金設定も他社と一味違って、通常の3/6/10GBの各プランに、大容量オプションとして20GB/30GBを上乗せする形は他社には見られないパターンです。
料金的には、他社の20/30GBプランと同等か逆に若干安めの設定ですが、実質利用できる容量は、元のプランの容量ぶんだけ多く使えるので、容量のおまけ付きと考える事ができます。
mineoも1GB当たりの料金では200円以下なのですが、通信速度が低下した際の下がり具合が半端でないので、今回はIIJmioのほうを次点といたします。
今回は、MVNO各社の大容量プランについて見てみました。
殆どのMVNOは、ドコモ回線を採用するため、朝/昼/夕~夜に速度低下のピークが現れるのは、もはや仕様と受け取った方が良いのかもしれませんが、20GB/30GBの料金設定も似たり寄ったりで、甲乙つけがたい印象でした。
そんな中、1社だけ1GB当たりのコストが100円を割り込んでいるU-mobileMAXは、料金的なインパクトが大きいだけでなく、動画再生の面で、タイムアウトにならずに再生完了できるのは、大容量プランの資質として褒められるものを持っていると思いました。
逆に、NUROモバイルの5時間プランは、全ての計測で動画再生がタイムアウトになる等、実用性の部分で首を傾げざるを得ないのかな…と残念な印象になってしまいました。
もちろん、私の仕事場での計測ですので、必ずしも全国の全ての場所に当てはまる訳ではないかもしれませんが、片や、同じドコモ回線を使いながらもタイムアウトにならないSIMがある…という事もまた事実です。
大容量プランを検討される際には、U-mobileMAX、を候補の1つに加えてみては如何でしょう(≧▽≦)
スポンサーリンク
- 関連記事
-
- U-mobileMAX 20~30GB大容量プランのベスト・コスパはこれだ! (2017/07/29)
- U-mobile~無料トライアルキャンペーン終了へ~6/30申込分まで (2017/06/20)
- U-mobile~トライアルキャンペーンがLTE使い放題にパワーアップ! (2017/05/09)
- U-mobileトライアルキャンペーンを総括してみる (2017/01/31)
- U-mobile~スピードテストの結果とその実力 (2016/12/09)
コメント