楽天モバイルの整備済iPhoneはアリか?ナシか?
前回に続き2回連続で楽天モバイルの話題で恐縮ですが、今回は、楽天モバイルが販売を開始したいわゆる「整備済iPhone」をチェックしてみたいと思います。価格はもちろん、海外整備品の不安なども含め、アリか、ナシか検討してみたいと思います。
楽天モバイルが、海外で販売されたiPhoneのApple整備品の販売を開始しましたね^^
iPhoneを購入できるMVNOのチャンネルが増える事は歓迎ですが、楽天をもってしても新品の純正iPhoneは扱えないのですねえ。
そういう意味では、UQmobileが普通に国内版「iPhoneSE」の新品端末を販売しているのはすごい事なんだな…と改めて思いますね。
そんなMVNOのiPhone事情ですが、やはり海外販売端末の整備品という事で、いくらAppleが直接整備したとはいえ、中古である事には変りないですし、海外版と国内版では違いもあるでしょうし、その辺りの不安等も含めた「アリ・ナシ」度合いをチェックしてみます。
===目 次===
1.楽天モバイルのiPhoneとは?
├iPhoneSEの価格をチェック
├.iPhone6Sの価格をチェック
└iPhone6SPlusの価格をチェック
2.楽天モバイルのiPhoneの不安要素
3.楽天モバイルのiPhone まとめ
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楽天モバイルのiPhoneとは?
楽天モバイルの公式WEBに書かれている事と、私がサポートに問い合わせた内容をまとめるとこうなります。
- 取り扱い機種
・iPhoneSE 16GB(ゴールド)
・iPhone6s 16GB(ゴールド)
・iPhone6sPlus 64GB(シルバー)
・iPhone6sPlus 128GB(シルバー)
- 海外で販売された端末である
- Appleが整備した「整備品」である
- 付属品は新品で日本仕様
- au/Softbank回線でも使用できるかは不明
(電話サポートでモデル番号を案内すると言われた) - 荷姿は、ちゃんと箱に入った状態で納品される
- 24回分割はクレジットカードの分割払いとなる
購入できる端末は、3機種(SE/6S/6SPlus)で、容量とカラーは指定品のみになります。
容量に関しては、SE/6Sは16GBモデルのみで、少々心もとない気がします。
現時点では、Appleオンラインでの最少容量は32GBとなっており、当初ラインナップされていた16GBはありません。
これはつまり、Appleが16GBでは使い物にならん…と言っている事と、私は理解していますが、楽天モバイルで購入できる主力の2機種「SE」と「6S」は16GBモデルのみです(カラーもゴールド一択です)。
以下の表は、iPhoneSEを「楽天モバイル」「UQMobile」「Appleオンライン」で購入した場合のコストの比較表です。
\ | 楽天モバイル | UQmobile | Appleオンライン |
iPhoneSE 本体価格 |
29,800円 | 44,172円 | 44,800円 |
24回分割額 | 1,341円 | 1,836円(※) | 2,016円 |
購入サポート | - | -1,296円 | - |
分割手数料 | 4,791円/24月 =199円/月 |
- | - |
月間支払額 | 1,540円 | 540円 | 2,016円 |
比較条件を同じにするために、楽天モバイルの契約期間を2年にしてあります。また、楽天は16GBモデルですが、UQとAppleは32GBの価格です。
■iPhoneSEの価格をチェック
iPhoneSEの価格に関しては、UQが如何に激安かがよく分かりますね。
月額540円で、国内正規版の新品が買えてしまうのですから、冒頭からこんな言い方をしたら何ですが、SEの価格においては楽天の出る幕ではないといった様相です。
そして、地味な事ですが注目して欲しいのは、楽天でiPhoneを分割購入すると「分割手数料」がかかる事なんです。
というのも、この「整備済iPhone+SIM」の契約においては、端末の分割購入はクレジットカードの分割払いとなり、料金+端末代金が楽天モバイルから請求されるのではないため、クレジットカードごとの分割手数料がかかってしまうんです。
これはサポートに確認済です。
クレジットカードの請求明細には、回線関係の請求は楽天モバイルから、端末の分割払いは別途クレジットカード会社から計上されるとの事でした。
月額にすると200円程度と大した額ではないものの、他社では取られない費用を分割手数料として支払うのは、何か嫌な感じです。
まして、「楽天カード」ならその分割手数料がかかりませんよ…と、楽天カードの間接的な勧誘までしているのはちょっと卑らしい感じがします^^;
月額500円程度の差額なら、≪国内正規版の新品≫で容量もカラーも選べ、さらに32GBモデルだという事を考え併せればAppleオンラインの月額2,016円もアリではないかと思います(24回分割まで手数料がかかりません~Appleが負担)。
容量もカラーも選べず、分割手数料まで取られて、あえて海外版中古品をチョイスするのは「ナシ」かなあ…という感じです。
MVNOでiPhoneSE買うなら、「UQmobile」がベストチョイスという印象ですが、2年更新が気になる…と言う方もいますよね。
楽天モバイルは、「2年更新」ではなく、契約期間(2年ないし3年)の期間だけ拘束する事を謳っていますが、24回分割で端末購入する以上、あまりそこに意味はないように思います。
契約期間内で解約・MNP転出する場合、UQでは違約金は9,500円で済みますが、楽天で2年契約していれば19,800円のペナルティがかかります。
最初に端末割引で10,000円貰っているので、チャラと言えばチャラですが、一時金として19,800円がお財布から出ていくのは痛いんじゃないですかねえ^^;
だったら2年やめない…という事なら、UQの2件契約でも同じですね(≧▽≦)
■iPhone6Sの価格をチェック
UQにはiPhone6sがありませんので、「楽天モバイル」と「Appleオンライン」のみの比較となります。
比較条件を同じにするため、楽天モバイルでの契約は「2年契約」時の価格としています。
\ | 楽天モバイル | Appleオンライン |
iPhoneSE 本体価格 |
46,800円 | 61,800円 |
24回分割額 | 2,106円 | 2,781円 |
分割手数料 | 7,525円/24月 =313円/月 |
- |
月間支払額 | 2,419円 | 2,781円 |
単純に端末本体価格の24回分割時の月額コストで比べると、差額は675円ありますが、前述の通り「楽天モバイル」は分割手数料が上乗せになるため、最終的な支払額の差は僅か362円にまで圧縮されます。
月額差は僅かでも、24回分だと8,688円の差になるから馬鹿にできない…という意見もあるかもしれませんが、他社MVNOでもみな同じなら致し方ない…と思いますが、他では取られない手数料を取られるのが、どうも気に入りません(笑)。
さらにその上、容量もカラーも選べない上、海外版でしかも中古である事を勘案すると、日本正規版新品で容量/カラーを選べて、分割手数料がかからないAppleオンラインでの購入の方が魅力があるように感じます。
さらに、リセールバリューを考えた場合には、その差は逆転して大きな差になるように思います。
そんな訳で、「6S」の場合も「ナシ」かなあ…という印象です。
≪筆者註≫
2017/09/25 Y!mobile/UQmobileから相次いで「iPhone6s」の販売開始が発表となりました。
参考記事:UQmobile~iPhone6s発売~4.7インチiPhoneも激安価格!
■iPhone6SPlusの価格をチェック
「iPhone6sPLus」の場合も、「楽天モバイル」と「Appleオンライン」の比較となります。
比較条件を同じにするため、楽天モバイルでの契約は「2年契約」時の価格としています。
\ | 楽天モバイル | Appleオンライン | ||
端末 | iPhone6s Plus 64GB |
iPhone6s Plus 128GB |
iPhone6s Plus 32GB |
iPhone6s Plus 128GB |
本体価格 | 62,800円 | 69,800円 | 72,800円(※) | 83,800円 |
24回分割額 | 2,826円 | 3,141円 | 3,276円 | 3,771円 |
分割手数料 | 10,098円/24月 =420円/月 |
11,223円/24月 =467円/月 |
- | - |
月間支払額 | 3,246円 | 3,608円 | 3,276円 | 3,771円 |
ここでも、分割手数料が本体価格差を埋めてしまっています。
64GBはAppleオンラインにラインナップされていないので直接比較はできませんが、128GBでは、月額支払額の差は僅かに163円です。
繰り返しになりますが、海外版中古品と国内正規版新品とを比べれば、163円の差ならあえて海外版中古品を選ぶ理由はなさそうに思います。
人それぞれで考え方はあると思いますが、私的には「iPhone6sPlus」のケースでも「ナシ」という印象でした。
楽天モバイルのiPhoneの不安要素
冒頭にも書きましたが、MVNOがiPhoneをラインナップしてくれる事は歓迎なのですが、やはり、ほぼサブブランドと言われるUQmobileと違うのは、国内正規版を扱えない処でしょうし、調達の問題もあるかもしれませんが、容量やカラーを絞らざるを得ないのも魅力半減なイメージになってしまっています。
以前に、BIGLOBEが同じく海外整備品iPhoneの取扱いを開始した際の荷姿に衝撃を受けました。
こんな姿で納品されたら、悲しいと思うんですよね。
その点を「楽天モバイル」に確認すると、整備品専用の箱に収めて納品との事で、少なくともテープぐるぐるの常態ではないようで安心しました(*^▽^*)
見た目や素性は関係なく、安く購入できるなら、海外版でも中古でも関係ない…。
日本のiPhoneユーザーって、そういうものじゃない…。そんな気がします。
「開封の儀」なんて言葉があるぐらい、新しいiPhoneが手元にやって来ることは特別な事ですし、期待やら愛情やら色んな感情が入り混じった複雑な心境で迎えるんじゃないかと思うんです。
少なくとも、ドライな気持ちではないように思います。
BIGLOBEは、整備品iPhoneの導入であまり契約数などの伸びはなかったと言います。
一方で、Y!mobileやUQmobileの国内正規版新品iPhoneSEは非常に高い人気を得ているとも聞きます。
それが全てなんじゃないかな…と思います。
まして、端末代金の支払先が楽天モバイルじゃなくクレジットカード会社で、しかも分割手数料が上乗せ…って、「ないなあ」という感じです^^;
もう1つ、サポートに確認したのは、将来この端末を持って他社にMNP転出した場合、au回線でも、Softubank回線でも利用できる端末ばかりなのか?という事です。
国個々の端末によって、対応している周波数帯域が異なるため、全てではないにせよ、一部に使えない周波数帯があれば、それだけ通信に影響は出やすいですので、重要だと思って聞いたのですが、「それは移転先の通信会社で確認してくれ」という回答でした。
これから買う端末のモデル番号も公開していないのに、どうやって次の通信会社に確認するんですかね?
モデル番号を教えてくれ…というと、電話サポート(問合せたのはチャットサポート)で回答する…との事でしたので、もし気になる方がいれば、確認してみては如何でしょうか。
ドコモ回線/Softbank回線は何とかなっても、au回線がこわいですよねえ^^;
≪筆者註≫
2017年8月にBIGLOBEから「au回線」SIMが発売され、続いて11月には「iPhone6s/iPhoneSE」が発売されました。
今回のiPhoneは、auの端末調達協力による「新品」ですので、安心ですね。
au回線SIMの方もかなり品質が良く、通信速度も良好です。さすがサブブランド化…と言えそうです。
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楽天モバイルのiPhone まとめ
ざっと見てきた、楽天モバイルの「メーカー認定整備済 iPhone+SIM」ですが、同じ中古品でも、Apple自身が整備した認定中古という事で、多少の安心感はありますが、それでも海外版である事や、端末はクレジットカード会社との契約になり、分割手数料が上乗せになる等、すんなり受け入れ難いものがあるように思いました。
対Appleオンラインでも、海外版中古品と国内正規版新品との差を埋める程の価格差もありませんし、iPhoneSEに至っては、UQの方がはるかに安い上に国内正規版新品という、比べ物にならない差がありました。
しかもチョイスできる料金プランは「スーパーホーダイ」のみで、端末割引と引き換えに、2年・3年の「縛り」を設ける等、考え方が完全に大手キャリア化している感じがして、あまり良い印象はありません。
端末は海外中古機とかなりアウトロー的な感じがする一方では、料金プランの内容やユーザーの囲い込みの部分では多分に大手キャリアぽい側面を見せる等、ちぐはぐな印象が否めませんでした。
良い端末が掛け値なしに安い!
それがあれば、2年縛りでも、3年縛りでも受け入れる要素になると思いますが、大して魅力のない端末で拘束ばかりキツイのはゴメンだなあ…という感じですね。
今回は、新たに登場した「楽天モバイル」の「認定中古iPhone」についてチェックしてみました。
iPhone大好きなので、ちょっとキツイ事を書いたかもしれませんが、正直、これが私の実感です。
人それぞれなですが、私にとっては完全に「ナシ」という結論になりました。
逆に、Y!mobile/UQmobileって、やっぱスゲーんだな…と改めて感じました。
通信速度の事を考え併せても、サブブランドが安定・安心のチョイスなのかな…と感じました。
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