お勧め格安SIM(2017年04月編)~UQmobile/Y!mobile/LINEモバイル/b-mobile
年度が替わったタイミングで、現時点の「お勧め格安SIM」をご案内します。当サイトのお勧めポイントはやはり「通信速度」です。キチンと速度が出ることを前提に、使い勝手のよい格安SIM/MVNOを探します。
シリーズ最新記事をUPしましたので、最新版をご覧ください。
参考記事:お勧め格安SIM(2017年8月篇)
このところ、大きな流れとして「格安SIM/スマホ」「MVNO」という言葉の認知が進み、これまでこうしたサービスを知らなかった・興味がなかった方も、「安い」という強力なキーワードに惹かれて「乗換え」を検討される機会がグッと増えてきたように思います。
これまでの「格安SIM」「MVNO」といったサービスは「知る人ぞ知る」で、どちらかと言えばそうした分野の知識を持っている方、興味を持っている方、あるいは新たな仕組みを学ぶことを厭わない方…たちが中心でしたが、認知が広まるにつれて、そうではないごく一般の方も「安いなら使ってみよう」と思うようになったのかな…と思います。
MVNOファンのワタクシとしては、業界が盛り上がり切磋琢磨が生じてサービスの質が向上してくれる事は大歓迎ですが、一方では、消費者センター等への苦情や相談の件数もうなぎ上りだと聞きます。
そうした方たちの不満や苦情の多くは、「大手キャリアと比較して何かが足りない」というもののように見受けられます。
つまり、大手キャリアと比較して、「通信が遅い」「店舗がない」「教わる事ができない」「メールが使えない」「家族名義で支払えない」等々、格安SIMやMVNOの足りない部分、至らない部分について不満を感じているわけです。
しかし、物の道理を考えれば、大手キャリアと変わらないサービスが、同じレベルで提供され料金だけが安い…なんて事はあり得ないんですが、なかなかそうした理解は進んでいないのかな…と感じます。
私自身の体験として、格安SIM/MVNOの中には、利用していて不満ばかりが貯またり、理不尽さに腹立たしい思いをした事例が幾つかありますので、どの通信会社を選んでも同じ…という事はなく、そのサービス内容や質には明確な差があり、ユーザーが何を求めるかによって、向き不向きが明らかに存在するサービスである事は間違いありません。
もしユーザーが、自分が何を求めているのかを明確に把握せずに、漠然と「料金が安いから」というだけで格安SIM/MVNOを探した場合に、結局、宣伝上手で媒体受けの良い事業者を選んでしまう場合が多く、その場合、実際にはあまりユーザーにとってメリットのない選択結果になる可能性が高いように思います。
格安SIMの先輩として言わせて頂くなら、ご自身が通信会社に何を求めているのか…を明確に把握すれば、自ずとそれにマッチした通信会社を選択できるのではないか…と感じています。
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そしてもう1つワタクシが最近感じている事が、MVNOの大半を締めるドコモ系MVNOに元気がない…と言う事です。
例えば、ほぼサブブランドと言われる「UQmobile」に注目してみると、昨年後半から通信速度の安定性を飛躍的にアップさせ、時間帯に関わらず常に安定した高速通信を提供できるようになり、並行して取り扱い端末を大幅に拡充し、au回線MVNOの弱点と言われた端末ラインナップの魅力を引き上げました。
今年に入ると「5分かけ放題」を開始、かけ放題をセットした「おしゃべりプラン」を新設し、従来の「通話パック」セットの「ぴったりプラン」と併用しプランの選択肢を広げました。
さらに3月には現行iPhoneである「iPhoneSE(32G)」をラインナップし、4月には128Gモデルを追加ラインナップ。
この間にもAndroid端末の追加も積み重ねていますし、1年縛り/2年縛りの枠内のみですがプラン変更を可能にする等、常に何か目当たらしいニュースを提供し続けている印象です。
加えて、MVNOでありながら連日TVCMを大量に投入するなど、キャリアである「Y!mobile」顔負けの派手な動きを見せています。
これは「UQ推し」のワタクシが感じるだけなのかもしれませんが、ドコモ系MVNOの多くはあまり大きなニュースもないまま、サブブランドのやりたい放題…の印象があります^^;
MVNOの宿命として、ユーザー数が増えれば通信速度が低下する、低下した速度を回線増強で補う…を繰り返している訳ですが、多くのユーザーが集まる人気MVNOほど回線速度維持に苦心している現状があって、構造的に常に安定した高速通信を維持するのが難しい状況では安易に人気MVNOをお勧めしずらくなっている側面もあるように思います。
■MENU
今回のお勧めについて
「お勧めMVNO」ではなく、「お勧め格安SIM」としている理由は、「Y!mobile」を土俵に上げるためです。
「お勧めMVNO」としてしまうと、MVNOではない「Y!mobile」を含めて検討する事ができないので、あえて「格安SIM」とする事で、「Y!mobile」も検討対象としています。
今回の「お勧め格安SIM」は、2017年4月現在でお勧めできる格安SIM事業者をご紹介しています。
前回まではお勧め事業者はTOP5をご紹介しましたが、今回は3社に絞ってご紹介する事としました。
また総合的なお勧め事業者を絞った一方で、特徴や選択基準ごとのお勧め事業者を「番外編」「項目別」としてご紹介しています。
これらは、総合的にはそれほどでもないが、ある一面では秀でた性能・機能を有していると思われますので、お勧めのポイントが一致すれば選択肢として十分な素質を持っている…と考えられます。
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お勧め第1位~UQmobile
昨年6月、ワタクシは「データ高速プラン(データSIM)」を契約して、実際にその速度を体感して以降、ずっとワタクシの中のNo.1通信会社です^^
当時は、「FREETEL」にメイン回線(通話回線)を置き、サブ回線にmineo(データSIM)を契約していました。
しかし、「FREETEL」はある事情があり不信感が日々いいいい増大していて一刻も早く他社へ移りたいと思っていましたし、「mineo」はその人気ぶりから速度低下が著しい上に、それまでは低下しても回線増強で復旧していたのが、いくら増強しても回復が芳しくなく実用性に欠ける事から、通信速度が速く安定している通信会社を探していました。
詳細はこちら⇒『FREETEL MNP転出(解約)』
そこで目を付けたのが速いと噂の「UQmobile」だった訳ですが、その頃はキャリアメールを持っていないと「UQ Try」を利用できなかったため、自腹で「データ高速プラン」を契約して試してみた次第です。
その際に、バラつきはあって多少不安定な部分はあったものの、基本的な通信速度の速さに惚れ込み現在に至る…というわけです。
==(余談)======
実はこの「データ高速プラン」のお試し利用はお勧めなんです。
「UQmobile」は月途中からの利用開始の場合は日割り計算で料金が請求され、データ専用SIMの場合は「解約制限(違約金)」がないので、低コストでお試し利用できるんです。
正式なお試し制度である「TryUQmobile」では、低速モードに切り替えてのお試しができませんが、「データ高速」プランを契約すれば低速時の通信状態も体験できますし、切替アプリを実際に操作する事も可能です(データ高速プランの低速は200kbps)。
Amazon等でエントリーパッケージを購入して利用すれば、契約事務手数料も抑えられます。
ただし番号付き(データ高速+音声通話プラン)で契約してしまうと、1年間の最低利用期間が発生し、期間内の解約には違約金を請求されますので、ご注意ください。
==(余談ここまで)======
その後、多額の違約金を支払ってまでFREETELから乗換えたのは、今でも正解だったと思っています。
■圧倒的な通信速度と安定性
「UQmobileはMVNOだけど、au回線まるまる使えているんじゃないの?」
などと噂されるほど、本家auに遜色ない高速通信を、時間帯に関係なく常に安定して提供しており、同じau回線を使った「IIJmio」「mineo」を含め、全ての他社MVNOとは一線を画す通信品質を誇ります。
例えばこちらは、今この記事を書いている最中に速度計測をしてみたデータです。
1日の中で最も混雑する昼12時台の中でも、速度が出にくいとされる12:30ごろのスピードテストの結果です。
「昼12時台」など、全く問題にしない圧倒的な速さです。
PING値も小さく、キビキビ反応している事を表しています。
ユーザーが何を求めるかは千差万別で、ある人はプランを重視、ある人はカウントフリーを重視、ある人はデータ容量を重視…と様々ですが、ワタクシ的には全ての選択項目の前に「通信速度」を吟味すべきだ…と考えています。
「通信速度」というのは、スマホを利用する上での「基本性能」のようなものです。
例えばクルマで考えると、スタイル、乗車人数、積載能力、四輪駆動などなど、車に求める事・重視する事は様々ですが、全てに優先して「走る」「止まる」「曲がる」のクルマとしての基本性能が一定レベル以上である必要がありますよね。
どんなに格好良くても、大人数が乗れても、ちゃんと走って止まって曲がれなければクルマとして成立しません。
それと同じで、スマホを利用する上では、時間帯を問わず常に実用的な通信速度で利用できる事が「基本性能」だと思うんです。
そうした観点から「UQmobile」は、高次元の「基本性能」を有している…という事ができる数少ない通信会社だと思っています。
「通信が早く安定しているMVNO」と言う括りで考えた場合、ほぼ一択で「UQmobile」になろうかと思います。
■端末
au回線の弱点の1つに、利用できる端末の少なさが取り上げられる事が多いです。
au回線はドコモ/Softbankと比べて特殊で世界でも珍しい方式を採用しているため、周波数帯(バンド)や通話方式等の問題で利用できない端末が少なからずあります。
例えば、最近人気のSIMフリー機だと「Huawei」の端末が使えません(UQで販売するのは専用モデル)。
昨年来、「UQmobile」では本家auの協力を得て、スマホメーカーにau回線対応を働きかけ、利用可能な端末を大幅に増やしてきました。
同じau回線を採用する「IIJmio-TypeA」では8機種、「mineo-APlan」で5機種のスマホを購入出来ますが、「UQmobile」ではiPhone2機種を含め全21機種をラインナップする充実ぶりで(オンラインショップでは在庫切れの機種もあり)、当代の人気機種の多くを取り揃えるに至っています。
特に、2017年3月から取扱を開始した「iPhoneSE」は、発売から1年ほど経過したモデルですが、現在でもApple自身が販売している「現行モデル」です。
以前の人気機種「iPhone5s」は発売から3年以上経過したモデルでAppleの販売リストから落ちた、いわゆる「型落ち」でしたが、今回は現行モデルである「iPhoneSE」をラインナップしてきました。
しかも、2年縛りが付く…とは言え、購入支援(値引き)が付いてAppleでの定価の6割ほどの価格で購入できるのは、iPhoneSE購入において「UQmobile」ユーザーは非常に有利であると言わざるを得ません。
以上のように「端末」においてau回線は不利だ…という定説は、現在の「UQmobile」には当てはまりません。
逆にヘタなドコモ系MVNOより端末ラインナップは充実している…と言えるかもしれません。
■2016末~2017年に大きく変わった
昨年6月にお試し利用して以降、ずっと「UQmobile」がNo.1だった…と書きましたが、2016年秋ごろまでの「UQmobile」は、調子が良い時の速度こそ抜群でしたが、通信は安定性に欠ける上、時々起こる半端ない速度低下に悩まされることがありました。
過去にはその事をボロクソに書いた記事もあります(笑)。
今でこそ、当ブログはもちろん、各所で「速い」「安定している」と絶賛されていますが、そういう状況になったのは2016年も終わろうか…という時期で、それまでの「UQmobile」は「速い」だけで他のサービス面では立ち遅れが目立つMVNOでしたが、「2016秋冬発表会」を境に、まずは通信の高速化・安定化、端末ラインナップの拡充から始まり、2017年には変革が一層進み「プラン拡充」「iPhoneSE発売」と、怒涛の勢いを見せています。
言ってみれば、2017年の「UQmobile」は、2016年までの同社とは別モノ…とも言える進化・変革を遂げています。
前項のごとく、基本性能と言うべき「爆速」ぶりも併せ、au/Softbank系で唯一iPhoneテザリングを可能にするなど、2017年4月現在において文句ナシのお勧め第1位という事ができると思います。
■選べる通話定額
「UQMobile」の通話定額は2種類から選ぶ事ができます。
1つは「ぴったりプラン」に付属する「通話パック」で、月間60分まで無料で通話できます。
電話をかける頻度は少ないが、1回の通話時間が5分以上になる事が多い方は「ぴったりプラン」をお勧めします。
もう1つは「おしゃべりプラン」に付属する「5分かけ放題」で、1回あたり5分間の通話が無料になります。
通話頻度が多く、1回の通話が短い方はこちらがお勧めです。
「UQmobile」が英断だったなあ…と思うのは、2017年3月から新たに「5分かけ放題」を導入する際に、従来の「通話パック」方式を残し、ユーザーがいずれかを選択できるようにした事です。
さらに、月ごとに「ぴったり」⇔「おしゃべり」プランを変更する事が可能で、月によって「通話パック」と「5分かけ放題」を使い分けることができます。
また便宜上、「通話定額」と言っていますが、別途月額利用料が発生する訳ではなく、「ぴったり/おしゃべりプラン」の料金に込み込みである所も利用しやすさに繋がっているように思います。
「UQmobile」の料金は、大手キャリアよりは安いがMVNOより割高…と言うのが定説ですが、例えば、mineo-Dの料金と比べてみると…
\ | UQmobile 2GB |
mineo 1GB |
mineo 3GB |
基本料金 | 1,980円 2,980円 平均2,480円 |
1,500円 | 1,600円 |
かけ放題 | 込み | 850円 | 850円 |
月額料金 | 2,480円 | 2,350円 | 2,450円 |
2年間コスト | 59,520 | 56,400円 | 58,800円 |
となり、通話定額(「かけ放題」)を利用した場合にはほとんど料金差は生じず、「UQmobile」の料金が割高だというのは当たっていない事がわかります。
■料金節約の鍵~低速モード
キャリアにはない考え方の1つが「低速モード」であり、「低速モード」をうまく活用することで、通信量のコントロール~削減、ひいては契約容量の縮小~料金節約にも繋がるMVNO独特な仕組みです。
大手キャリアで言う「低速」は、すなわち契約容量使い切り後の「速度制限」に他なりません。
速度制限されて良い印象を持つユーザーはいないので、MVNOの「低速モード」に対してもネガティブなイメージを持っている方もいるかと思いますが、MVNOにおいて「低速モード」は積極的に利用する事でメリットが生じるお役立ち機能なんです^^
例えば、テキスト中心のメールやLINEトークなどには、実は「高速通信」は必要ないんですが、大手キャリアでは、いついかなるシーンでも高速通信を使いますので、言い方を換えると「高速通信が不要な場面でも無駄遣いをしている」という事になります。
例えば、待受け状態の際には自らの意思で「低速モード(料金が発生しません)」にして置くことで、メールやLINEトークの着信・返信には料金がかからない事になり、WEB閲覧や動画再生など、本当に高速通信が必要な場面で高速に切り替えることで、必要なシーンに高速通信を充当できるわけです。
低速自体の速度も異なっており、大手キャリアは128kbpsで本当に使えない遅さですが、低速モードを提供するMVNOでは200kbpsが一般的ですし、「UQmobile」の「ぴったり/おしゃべりプラン」の場合には300kbpsという速度で通信可能なんです。
アプリから簡単に高速⇔低速を切り替えられるので、手軽に切り替えられるのも魅力の1つです。
■とは言え、完ぺきではない
当ブログの閲覧者さんの中には、「ぴったりプラン 2年後」の検索結果でご訪問された方が少なくありません。
ワタクシ自身が気になったので過去に記事にしたのですが、やはり「機種変更(追加購入)」や、全プラン間でのプラン変更等ができない現状に不安を感じている方が少なくない…と言う事だと思います。
⇒『UQmobile~ぴったりプランの2年後を妄想してみる』
「機種変更」「プラン変更」の他にも、「プラン拡充」「シェアプラン」や「SIM複数枚発行」「家族名義支払い」「口座振替」「通話定額の適用派に拡大(データ高速プランでも利用可能に)」等々、対応して欲しい事柄は山積みです。
この辺りは、ユーザーサイドに立脚したサービスで名高い「mineo」と比較すると、かなり立ち遅れていると感じます。
現時点では、明らかに新規獲得に軸足を置いている施策ばかりですが、「ぴったりプラン」サービス開始から2018年初頭に2年目を迎える事を勘案すれば、早ければ夏頃、遅くとも「秋冬発表会」ごろには何らかの施策を発表するのではないか…と思っているのですがどうでしょうか^^;
既存ユーザーへのサービス充実がなくては、2年経過ユーザーの「Y!mobile」への流出を止めきれないと思いますので、早めに対応策を発表して欲しいものです(できれば初夏あたりで^^)。
≪筆者註≫2017/09/07より、UQmobileで「機種変更(端末追加購入)」が可能になりました。詳細は別記事をご参照ください。
参考記事:UQmobile~機種変更を解禁!最新機種を追加購入できるようになった!
■UQmobileまとめ
まだまだ成長過程…とも言うべき、対応すべき案件が山積みの「UQmobile」ではありますが、それでも「基本性能」が優れているという事は、全ての問題が解決されてゆく期待が持てます。
キチンと速度が出て、時間帯に関わらず常に高速で、通話・通信が安定的に提供される。
そんな基本性能を外さない限り、「UQmobile」はお勧め第1位は揺るがない…そんな風に思います。
また冒頭のMVNOに関する不満の中で「実店舗が少ない」という方が相当数いるとの事ですが、これに対してもハイペースでスポットの開設を進めており、MVNOの中ではそうした不満にも対応できる数少ない存在と言えるかもしれません。
そんな「UQmobile」ですが、ぶっちゃけ本心で言うとワタクシ自身、他社に乗り換える必要を全く感じません^^
ワタクシ的には、今後の期待値も含め「UQmobile」推しです♪
それにしても「iPhoneSE」、魅力的過ぎます(≧▽≦)
⇒『UQmobile~iPhoneSEが超オススメな理由~常識を覆す新たな選択肢』
お勧め第2位~Y!mobile
お勧め第2位も前回同様「Y!mobile」にしました。
理由は単純です。「速い」からです。
基本性能としての通信速度において、「UQmobile」以上に安定し時間帯を選ばず高品質のデータ通信を利用できます。
その通信速度については「データSIMプラン」を利用しているワタクシが日々体験した上で太鼓判です^^
同じ速い…と言っても「UQmobile」とは特性が異なる印象で、「UQmobile」のように出る時はトコトン出す…のではなく、必要十分な速度を確保しながらも、不必要に速い部分は制御している…といった印象を受けます。
「UQmobile」は、時として100Mbpsに迫ろうかという「お化け速度(笑)」を計測し、ベストエフォートってこういう事なのね…と感心する事がありますが、「Y!mobile」いつでも20~30Mbpsを維持し決して破たんを見せません。
変な言い方ですが、派手でやんちゃな「UQmobile」、クールで大人な「Y!mobile」って感じでしょうか^^
こうした超安定の通信環境が、「10分かけ放題」とセットされて最少月額1,980円から利用できる「Y!mobile」をMVNOではないからという理由で「お勧め」から排除するのは、本当のお勧め記事にはならないと思い、あえて「格安SIM」という括りにして「Y!mobile」を含めています。
■10分かけ放題(回数無制限)
スマホプランに付属する「かけ放題」は、1回あたり10分間の通話を何回でも無料でかけられる通話定額サービスです。
「通話定額」と言っても、別途定額料金が発生する訳ではなく「スマホプラン」の月額料金にコミコミです。
大手キャリアのライトプランを含めて、「かけ放題」の多くは5分間を上限にしていますが、「Y!mobile」だけが10分間話すことができます。
10分間と言うのはかなり重要で、5分かけ放題の利用者に聞くと、1分以内で終わる通話も多いが、それを超えると5分では終わらないケースが多い…との事なんですね。
5分間近になると、「もうすぐ5分だから切るよ」と勇気を出していったとしても、「ああそう言えば」とか、「忘れてたけど…」等々、何だかんだで5分すぎてしまうケースが多々あるようですが、「Y!mobile」の10分なら通話を終了できる可能性は高くなるのかもしれません。
そういう意味で「Y!mobile」のかけ放題は使い勝手は良さそうです^^
■キャリアの安定性とデメリット
「Y!mobile」はMVNOではありません。
MVNOの定義は、自ら通信回線を保有せず大手から借りて通信事業を営む者…ですが、「Y!mobile」は「eモバイル」「DDIポケット」を前身とするだけに、自らの回線を保有するSoftbank社の第2番目のブランド(サブブランド)~つまりキャリアそのものなんです。
それ故に、様々な面でキャリアの良さと悪さが同居している通信会社だと言えるかもしれません。
絶対安定の通信品質を筆頭に、「10分かけ放題(回数無制限)」も回線保有MNOならではかもしれませんし、他にも「プラン変更」「機種変更(追加購入)」「家族名義支払」「クレジットカード以外決済可」など、キャリアならではの良さは「UQmobile」の遠く及ばない処です。
プランや料金はぴったりと寄せていますが、こうしたサービス面ではまだまだ「UQmobile」を寄せ付けないキャリアならではの強みだと思います。
しかし一方では、キャリアならではのデメリットも存在します。
例えば「低速モード」がない事。
「Y!mobile」で言う「低速」は、契約容量を使い切った後の「速度制限」時の速度を指します。
同じだけのメール送受信やLINEトーク、WEB閲覧、動画視聴を利用したとすると、メールやトークを「低速モード」に設定して料金を発生させなかった「UQMobile」と、常に高速通信を消費する「Y!mobile」では、高速通信を必要とするWEB閲覧や動画視聴に充当されるパケット量は「低速モードあり」の方が多くなります。
同じだけの通信を利用するためには、「低速モード」で料金発生させなかった分だけ、「Y!Mobile」ではパケットの追加購入が必要になります。
メールやLINEトークは大量にパケットを食う訳ではありませんが、理論上、同じ使い方をした場合は「低速モード」で節約できない分だけ「Y!mobile」はパケットの消費が早い…という事になります。
逆に言うと、「Y!mobile」に低速モードができたら、鬼に金棒…なのかなと思います(≧▽≦)
■Y!mobileまとめ
「かけ放題」コミコミで2年平均2,480円/月(2GB)の料金は、「Y!moile」がキャリアである事を考えると驚異的ですが、その料金でキャリアのサービスや通信品質を利用できる事は、もう反則技に近いのかもしれません(笑)。
正直ここ数か月、様々な施策を矢継ぎ早に発表するサブブランドの元気ぶりばかりが目立って、MVNO各社はほぼ横並びで目立った動きが見えないのと対照的で、まさかこのままギブアップなんて事はないと思いますが、料金はMVNOと大差なく、端末やサービス面ではキャリア並み…では「もう太刀打ちできない」となってもおかしくないのかもしれません。
実際の使い勝手にほとんど差はないのかもしれませんが、「低速モード」がない事などごく小さな差で1位「UQmobile」、2位「Y!mobile」にしました。
あと1点だけ「Y!mobile」に関して言えば、サポートはいつ電話をしても感じが悪いです^^;
気持ちよく電話を終えた事がないぐらい、事務的で冷たく頭が固い印象です(あくまで個人の意見^^;)。
そもそも、問い合わせ電話が有料って事自体、ワタクシには許せないです。
ここだけは非常に不満ですっ(笑)。
お勧め第3位~LINEモバイル
お勧め第3位には「LINEモバイル」をチョイスしました。
「IIJmio」と悩みましたが、「速度ありき」が基準の当ブログ的には、サービス開始から半年経過の現時点でも、ドコモMVNOトップの通信速度を維持している「LINEモバイル」を高く評価したいと思います。
ワタクシは、昨年2016年9月の先行サービス開始と同時に「LINEフリープラン」を申し込んで利用しました。
当時の速度計測のキャプチャが残っています。
昼12時台を含めてコンスタントに10~20Mbpsの速度が出ていて、ドコモ回線としては非常に高速なSIMでしたが、一般には「まだサービス開始直後でユーザー数が少ないから当然だ」と見られていました。
しかし、月日を重ねても「LINEモバイル」は目立った速度低下を見せなかった事で、会社として通信速度に重きを置いて注力しているのではないか…と言われるようになり、現在に至ります。
ワタクシ自身はすでに解約済みなので現在の速度を計測できませんが、ワタクシが信頼している速度計測サイトさんのデータでも、さすがに昼時などは以前よりは速度低下が見られるが、それでもドコモ系としては非常に優秀な速度が記録されています。
速度低下の傾向が見られた際に、素早く回線増強を実施し、間断なく速度回復をさせているようで、ドコモ系最速と言っても良い非常に良質な格安SIMだという認識を持っています。
■カウントフリー
「LINEモバイル」では、LINEをはじめとするSNS利用時の通信料を料金対象としてカウントしない「カウントフリー」制度を導入しています。
「LINEモバイル」のSIMでモバイル通信をしてSNSを利用すると、トークの送受信や画像・スタンプの送信などの通信料がカウントされません。
最少プランの「LINEフリープラン」では「LINE」を無料で使え、「コミュニケーション・プラン」では、「LINE」に加え、「Facebook」「Twitter」「instagram」の通信料がカウントされません。
さらに「MUSIC+プラン」では、上記に加えて「LINEミュージック」の通信もカウントされずに利用できます(LINEミュージックの料金が無料になる訳ではないので誤解なきよう)。
言葉が悪いですが、亜流の「偽カウントフリー」と決定的に異なるのは、契約したデータ容量を使い切ったとしても、「カウントフリー」対象のサービスに関しては、高速通信のまま利用できる事です(ニセ物はSNSも速度制限されます^^;)。
LINEモバイル自身が言っている事ですが、スマホをコミュニケーションツールとしてSNSを多用する方にとっては一択ともいうべき、本家「カウントフリー」が魅力的です^^
■端末購入は一括払い
ドコモ系随一の通信速度・品質や、独自のカウントフリー制度に関しては、大きな魅力ですけれど、ユーザーさんがいざ契約しようと思った際に障壁となるのが「端末購入」です。
実は、LINEモバイルには端末の分割購入制度がありません。
端末代金は初期費用支払い時に一括となるので、一度に数万円の出費となる訳で、SNS利用をメインに据え若い世代をターゲットにしている感のある割に、その点で若干の矛盾を感じます。
■LINEモバイルまとめ
ドコモ系随一の通信速度は「LINEモバイル」の基本性能の高さだと思います。
どんなに使い勝手のよいサービスも、リーズナブルな料金も、時間を問わず通信できてこそ生きるものですので、目立った速度低下を起こさず運営を続ける「LINEモバイル」に関して、もう「ユーザー数云々」の注釈は必要ないのではないかと思います。
現時点で良いモノは良い…と正当に評価しても良いのではないでしょうか。
独自のカウントフリーに関しても、SNSを多用する方にとっては実質的な料金割引ですので、活用できるなら大きな魅力だと思います。
LINEトークを利用したサポートや、LINEPayでの支払いなど、LINEグループである事を最大限に生かしたサービス内容も悪くないと思いますので、ドコモ系でMVNOを探すのであれば、候補の筆頭に挙げられると思います。
お勧めSIM 番外編
ここでは総合的に見るとTOP3に入らなかったけれど、ある面においておすすめポイントが高いMVNOをご紹介します。
■IIJmio TypeA
「IIJmio」は、国内MVNOのリーダー的存在で、高い技術力でMVNO界を牽引する老舗通信会社です。
そんな「IIJmio」が取り扱うau回線が「TypeA(タイプA)」です。
ワタクシは、今年はじめから「TypeA」を使った「エコプラン」(減算型従量制)を利用していますが、想定以上に使い勝手が良いので番外編~つまり「TypeA」に関してのみ、お勧めしたいと思います。
基本性能たる通信速度は、コンスタントに10~20Mbpsが出ています。
正直、サブブランドポジションの「UQmobile」よりは遅いです^^;
でも実際の場合、10Mbpsと30Mbpsの差なんて実は体感できない事の方が多いんです。
大ファイルのWEBや動画を閲覧・視聴しない限り、ごく一般的な使い方であれば10Mbps出ていれば快適に利用できます。
時々、昼12時台に若干落ち込む事がありますが、それでも4~5Mbps程度は維持してくれるので、問題なく実用域です。
特筆すべきは「低速モード」で、かなり速いんです。
契約当時の計測データがあります。
昼12時台に低速モードで計測したものですが、下り0.37Mbpsを記録しています。
「TypeA」の低速時速度は公称でベストエフォート200kbpsですが、「300kbps」を売り物にしている「UQmobileぴったりプラン」を超える速度が出ています。
こんなのアプリ誤差だよ…と思うかもしれませんが、こんなデータも取ってあります。
\ | IIJ TypeA | UQmobile | |||||
時間 | 下り速度 | 上り速度 | PIN | 下り速度 | 上り速度 | PIN | |
10時台 | 0.30 | 0.09 | 56 | 0.19 | 0.18 | 41 | |
12時台 | 0.20 | 0.23 | 55 | 0.20 | 0.19 | 41 | |
14時台 | 0.29 | 0.24 | 55 | 0.20 | 0.19 | 48 | |
15時台 | 0.25 | 0.32 | 47 | 0.20 | 0.21 | 46 | |
17時台 | 0.30 | 0.48 | 49 | 0.20 | 0.19 | 42 | |
20時台 | 0.20 | 0.48 | 54 | 0.20 | 0.17 | 42 | |
0時台 | 0.37 | 0.43 | 48 | 0.20 | 0.20 | 44 |
こちらは時間ごとの「IIJ(TypeA)」と「UQmobile(データ高速)」の低速モードでの同じアプリによる計測結果です。
これを見ると、「UQmobile」の速度は判で押したように「020.Mbps」なのに対して、「IIJ」の方は「0.20Mbps」を超える数値が何回も計測されています。
これは予期しなかったオマケが付いてきたような感覚で、何か地味に嬉しかったのを覚えています(笑)。
しかも、「IIJ」の場合は「初速バースト機能」を搭載しているため、通信の始まりの部分の通信は高速で行わる(上画像の赤丸部分参照)ので、WEB閲覧などはほとんど低速のままで問題なく見られてしまって、ずっと低速にしたままです(笑)。
※ちなみに、ずっと低速にしておくと「エコプラン」の場合月額500円しかかかりません^^
逆に高速分の料金が勿体ないと感じるほどで、こと、au回線の低速モードに課しては「UQmobile」を凌駕していると言えるかもしれません。
「IIJmio」のau回線プラン「TypeA」、お勧めです^^
■b-mobileS/U-mobileS
大手キャリアのうち、ドコモとauに関しては、キャリア端末をSIMロック解除せずにMVNOで利用できました(一部例外アリ)が、Softbankに関しては、これまでMVNOそのものが存在せず、SIMロックされた端末は行き場をなくしていました。
しかし、先日3/22についにSoftbank回線を使ったMVNOの先行サービスとして、SoftbankのSIMロックiPhone向けの格安SIMが発売開始になりました。
このSIMの最大の特徴は、4GLTEを使用する「iPhone5」以降のSoftbankの端末に、SIMロックがかかったままの状態で使える事で、全く使い道がなかった愛着のあるiPhoneたちを蘇らせることが可能になったわけです。
まだ先行サービスという事で、データ専用SIMのみの発売で、しかも料金的には1GB=880円と、他社MVNOと比較するとちょっと割高なんですが、SoftbankロックのiPhoneを活かす術がなかったことを思えば、是非にも使ってみたいSIMである事は間違いありません。
ワタクシも、3/22の発売日に最寄りの「オフィスデポ」でパッケージを購入し、早速契約してみました(店舗を使ったのは当日中に開通したかったからです~現在はネットでの注文も可能になっています)。
早速計測してみると、
昼12時台にも関わらず、下り52.57Mbpsの超スピードを記録!
サービス初日でユーザー数が少ない事を勘案すれば、今後の速度維持に注目ですが、Softbank-iPhoneをお持ちなら検討してみるべきSIMかと思います。
ちなみに、サービス内容は日本通信(b-mobileS)・U-Next(U-mobileS)とも同等ですが、U-mobileSの方は「SIM発行手数料」(384円)が加算されるという小さな違いがあります。
≪筆者註≫8/16、「b-mobileS」に通話SIM「スマホ電話SIM」が発売されました。詳細は別記事をご参照ください。
参考記事:b-mobileSに通話SIM追加!「スマホ電話SIM」8/16デビュー!
■mineo
「mineo」(マイネオ)は、ユーザーに対して非常にフレンドリーであるとして有名な人気MVNOです。
「フリータンク」や「パケットギフト」など他社と一線を画す独自の仕組みやサービスを展開し、無二の存在と言う意味でユーザー満足度の非常に高い通信会社で、常に人気上位に名を連ねる一方、その人気からユーザー増加による速度低下にも苦しんでいる様子が見て取れます。
ワタクシも2016年1月から約半年間「データSIM」を利用しましたが、当初こそ快適な通信速度を維持し、低下があったも回線増強で間断なく回復に努めていましたが、徐々に回復が追い付かなくなり、ついに速度の遅さに耐えきれなくなり解約に至りました。
通信会社としては非常に居心地がよく、常にユーザー優先の運営という印象を持っていましたが、昼12時台には1Mbpsを割り込む事が多くなり、やむなく解約する事にしましたが、また速度が戻ったら復帰したいと思わせる本当によい通信会社だと思います。
速度計測サイトさんを覗くと、ドコモ回線は相変わらず遅めのようですが、au回線を使ったAプランは若干回復傾向にあるように見受けられます。
通信速度よりもサービスの充実やサポート体制を重視する…という場合にはイチオシMVNOとなると思います。
お勧めしないMVNO
毎回の「お勧め格安SIM」でずっと「お勧めしない」とご紹介してきた「FREETEL」ですが、今回もお勧めしません。
理由は毎回同じで、速度計測時だけ実際よりも通信速度を良く見せる「スピードテスト・ブースト」が疑われることや、ワタクシが過去に利用した際に感じた不誠実さや悪どさ、言葉巧みに自サービスをアピールする処などです。
繰り返しになってしまうので、詳細は過去記事を参照して頂くこととして、このMVNOだけは使わない方がいいのではないか…と思います。
お勧め格安SIM まとめ
いつも同じじゃないか…
そう言われてしまいそうですが、正直言って、
- UQmobile
- Y!mobile
- LINEモバイル
- IIJmio
- mineo
通信速度を含め様々な項目で見渡しても、この5社を凌ぐようなサービスが見当たらない…というのが本音です。
ワタクシとしても、「LINEモバイル」が登場してきたときのように、それまでのお勧めを押しのけて上位に食い込んでくるMVNOを期待していますが、特にドコモ系のMVNOサービスは1~5Mbpsほどの速度の違いと、大差ないプランや料金の凌ぎあいに終始しているような印象です。
そんな中で注目したのは、「NUROモバイル」がリリースした「5時間プラン」です。
「5時間プラン」は、1日5時間以内なら容量は一切制限しない…という新たな区切りを提案し、データ容量の大きさでしか区切りがなかったMVNOのプラン構成に一石を投じたと思います。
さすがに目の付け所がSony…そんな気がします。
ある意味でMVNOのニューモデルなのではないかと思える凄いプランだと思います。
しかし!「NUROモバイル」の場合、肝心の通信速度がせっかくのプランを活かしきれていないのかな…と思います。
「5時間プラン」と聞けば、誰もが動画見放題的な大ファイルを落とすのに最適と思うはずですが、その際の通信速度が芳しくないのは致命的です^^;
このプランで通信速度が10~20Mbps以上をコンスタントに出せるようになれば、お勧めSIM入り間違いないのですけれど…。
「0sim」を含め、好きなSonyブランドの関連会社ですから、速度回復を願っているのですがいつまで経っても願いが届きません??
午前中は20Mbps超、出ているんですけどねえ~。頑張って欲しいと思います。
その他は…と見渡しても、従量制の「exciteモバイル」、通信速度が安定している「NifMo」、「LINEモバイル」のMVNEとして品質や技術力の高さを見せた「OCNモバイルone」、プランが細分化され豊富なのは「DMMmobile」等々思付くのですが、改めて書くほどのインパクトがないというか…^^;
決して、いつもの5社に固執している訳でも、作為的に肩入れしている訳でもないのですが、それに代わる「明確なメリット」を感じられるMVNOに出会えないという事で、今回も同じ顔触れになってしまいました。
というか逆に、前よりもかえってサブブランドの鉄板化が進んでいるような気がします。
ドコモ系MVNOに頑張って欲しいです。
今回は、2017年4月の「お勧め格安SIM」でした。
長々お読み頂きありがとうございました。
より良いスマホライフを!
参考記事:お勧め格安SIM(2017年8月篇)
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